先日はタイヤのひび割れについて触れましたが、
今回は空気圧の管理について書いてみたいと思います。
ノーマルのタイヤサイズには規定の空気圧というものがあり、これ
に従って設定しておけば、なんの問題もありません。しかしインチ
アップなど低偏平率化した場合はクルマの重量に耐えうる空気圧管
理が必要となります。
今日ご紹介するのは、Y様 マセラティ グランツーリズモ
数日前にもフロントタイヤの交換でお越しいただき、今回はリアタ
イヤの交換でご入庫いただきました。
タイヤサイズ:295/25-22(97Y)
銘柄:ピレリ P-ZERO ネロGTで2本をご用意いたしました。
元々、ノーマルサイズは285/35-20(104Y)なのですが、2インチ
アップのため現在は25偏平を履いておられます。
ここで問題なのが空気圧の設定でありまして、ノーマルの20インチ
ではロードインデックスが104で設定内圧が220kpa時に負荷能力が
720Kg かなりの容量を誇っております。しかし、現在装着の22イ
ンチの場合、同じ負荷能力を発揮させるためには300kpaは最低でも
必要となります。
ご覧の通り、これまで履いておられたタイヤは極端な内減りと同時
に内部にもセパレーションという症状がでており、結構危険な状態
にありました。
これから暑くなる季節においては、運行前と運行後とで内圧に大きな
差が生じ、路面温度が60℃を超える真夏には0.5kpa以上 上昇するケー
スも珍しくありません。そこで皆さんよくやってしまうのがエア抜き。
(運行後上昇した内圧を減らす行為)これは次の運行前(冷間時)に
エアが不足してしまい、結果タイヤにダメージを与えてしまいます。
あくまで空気圧は運行前(冷間時)で合わせることが基本となり、
特に低偏平タイヤを履かれている方は最低一カ月に一回、クルマの重
量に見合った空気圧管理を行いたいものです。
普段はあまり空気圧を見ていないというY様。
今後、マセラティのような2トン級のクルマを安全に走らせるため
にも普段からの空気圧管理や状態のチェックはしっかりやっていた
だきたいと思います。
Y様、この度はタイヤのご購入ならびに交換のご依頼有難うござ
いました!